聞かず嫌いを聞いてみるのブログ

聞いてみようと思いながらも、なんか聞く気が起きないなというアルバムを真剣に聞いてみるブログです

Sbtrkt-「Sbtrkt」

さて、今年のフジロックや東京・大阪でのライブで話題を呼んだお面の紳士Sbtrkt。そのデビューアルバムの「Sbtrkt」が良作である。

ジャケットはアフリカの民族が使っているようなお面をかぶって顔がうまく確認できない。音はジャケットのイメージを受け継いで、肉体的でどこか祝祭的な雰囲気
がある。打ち込み系だけど暖かみがあって柔らかくて、音が太くて生音っぽい。空間の隙間にそっと音を置いて、その合間を縫うようにファルセットを基調とした細く力強い歌声がすり抜ける。

もし真っ暗な森で湿った草原に寝転がりながら目をつぶって、少ししたらこんな曲が聞こえてくれば最高だと思う。ダンス・ミュージックだからしっかり踊れるけど、自分の内面と向き合うように思わせてくる音楽がある。Aphex Twinなんかもそうだ。自分自身のことを考えると踊らざるを得なくなる。そんな内的体験を味わうことが出来る音楽がある。そしてこの「Sbtrkt」は間違いなくそういう作品だ。

2011年のベスト・アルバム目下単独1位の必聴の1枚

Sbtrkt

Sbtrkt